こんにちは。
寒さの厳しい日が続いていますが、皆さま体調はいかがでしょうか。
今の時期は「寒い」というより、まさに厳寒期ですね。
東洋医学では、冬は「腎(じん)」の季節と考えられています。
腎は、生命エネルギーを蓄え、
・身体を支える根っこ
・回復力の土台
・成長や老化に関わる力
を担う、とても大切な臓腑です。
そのため冬は、無理に動きすぎるよりも、
エネルギーを消耗しない生活が何より大切になります。
鍼灸の臨床でもこの時期は、
・冷えやすい
・疲れが抜けにくい
・腰や膝がだるい
・気力が出にくい
といったお悩みが増えてきます。
これらは腎の弱りと関係していることが多いのです。
冬におすすめなのは、
身体だけでなく心や思考も「内側へ向ける」こと。
今までの自分の考え方を、少し立ち止まって見直してみる。
自分の原点や大切にしている価値観は何なのか、掘り下げてみる。
そして、春になったら芽吹かせたい「種」は何なのかを考えてみる。
冬は、目に見えないところでしっかり根を張る季節なのです。
そんな時期には、
読書をしたり、ノートに思いを書き出したりするのもおすすめです。
外に向かって頑張るより、
静かに自分と向き合う時間が、腎を養います。
昔、関西で耳にした歌の一節があります。
「冬が奪い去った熱と光たちは
土の中で牙を研いでる」
曲名や歌手は忘れてしまいましたが、
この言葉は今でも心に残っています。
冬は失ったように感じる季節ですが、
実は次に進むための力を、深いところで蓄えている時期なのですね。
この季節は、
家でも職場でも、余分なものやことを手放すのにも向いています。
そして、
「やろうと思っていたけれど、途中のままになっていること」を
一つずつ終わらせていく。
例えば、
長く手をつけられていなかった書類整理や、
後回しにしていた作業など。
身の回りや頭の中が整うと、
身体も不思議と軽くなります。
物事はとてもシンプルです。
手に持っているものを手放すと、
新しいものを受け取る余白が生まれます。
エレベーターも、
誰かが降りてはじめて、
次の人が乗れるのと同じですね。
ストーブの前で温かい飲み物を飲みながら、
ゆっくり思考できる冬の時間。
この「冷やさない・急がない・消耗しない」過ごし方こそ、
冬の養生の基本です。
鍼灸治療も、
冬は腎を補い、巡りを整えることで、
春に向けた準備をしていきます。
肝の季節である春を、
元気に迎えるために。
この冬、
ぜひ一緒に身体と心を整えていきましょう。
須藤 隆昭
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