鍼も好きですが、お灸も好きな辰巳です。
思えば三十年前、わたしは鍼灸学校に通う歩き始めた学生でした。
初めて自分の足に鍼を刺し、ドキマギしていたのを思い出します。そして、お灸もしました。
現在、当院で使っている温灸と違って直接皮膚に据えるもので「直灸(じかきゅう)」と呼びます。
最初はおコメの半分程の大きさのものを作り/ひねり、ツボに置き線香で点火。知らなかったのですが、硬くひねると燃焼温度は高くなるので、空気を沢山含んだ、フワッとしたお灸を作るのですが、そこは鍼灸学生一年生。充分に硬く密なお灸が肌の上でたなびきます。熱い、熱い。
三年生になると、それなりに上手くなり、心地よい温度でお灸を楽しめました。
いま自分の手を見ると、シッカリとお灸の痕(あと)。
ちょっとした思い出です。
先にも述べましたが、今は痕が残らないのが主流。
燃焼温度も適度に設定され個人差はあるものの、随分馴染みやすくなりました。
効果の方も直灸に比べ低いわけでもなく、身近になったように思います。
暑かった夏も過ぎ、天高き秋。これからゆっくりと冬に向かってゆきますが、寒さ対策に温灸をする。
特に冷え性の方、奈良時代から続くヨモギから作られたお灸で少しでも温かい冬を過ごしませんか?
辰巳栄一

辰巳栄一

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