こんにちは。
ビーフシチューに鮭のハラミを入れてみました。
程よい塩味で美味しかったです♪
現代の日本鍼灸の名人として国内のみならず
海外でも著名な首藤傳明先生のかいた「経絡治療のすすめ」より
望診についてご紹介します。
首藤先生は、社団法人大分県鍼灸師会、
日本伝統鍼灸学会の会長を長年務め、
現在91才で現役で鍼を打っています。
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「神ヲ得ルモノハサカエ、神ヲ失ウモノハ亡ブ」
と素問(中国最古の医書)に書かれています。
神気の有無を観察しなければなりません。
神気がないとは脈診の胃気がないということであり、
色で言えば皮膚にツヤがないことです。
神のあるなしの治療については以下の五つを見ます。
①形色に明るさがあるか。
②目の輝きがあるか。
③言語動作は良いか。
④呼吸の調子はどうか。
⑤肌の光沢はあるか。
右のうち5つの肌の光沢のあるなしは、
望診のうちも特に重視します。
青きこと 草滋(草の搾り汁)の如きは死す、
翠羽(かわせみの羽根)の如きは生く。
黄きこと キュウ実(からたちの実)の如きは死す、
蟹腹の如きは生く。
黒きことすすの如きは死す、
鳥羽の如きは生く。
赤きことハイ血(ふるち)の如きは死す。
鶏冠の如きは生く。
白きこと枯骨の如きは死す、
豚膏(ぶたのあぶら)の如きは生く。
このことから、すべて光沢のあるものは生き、
すすけた光沢を失った肌のものは死ぬとの
意味だといいます。
後者は癌の患者様のことを想像してくださいとのことです。
肌の色をどこで見るかと言うと、
顔面や体全体の肌で見ますが、
特別に注意して見るところが2箇所あります。
腕の内側にある
シャクタクからコウサイにかけての部分。
特に化粧されていて
肌の本当の色を隠している場合は
そこが正確で良いとのこと。
外もう一つは、両眉の中央よりやや上方、
天庭のあたり。
総じて上額部がテカテカではなく、
オーロラのようにつやのあって、
美しい色をしている人は
健康と幸運を現在兼備している人と言える人で
病は治りやすいそうです。
五色については
青は肝、赤は心、黄は脾、白は肺、黒は腎と
配当されます。
例えば、顔が黒くてツヤのない時は
腎の変動であると知ることが出来ます。
この五色の五臓配当は参考にはなるが、
臨床上では簡単ではありません。
五色が入り乱れている方が多いものであるし、
どす黒くて脈は肝虚と言うものもあります。
もっとも五色、脈、病証が
一致するものは治りやすいものであるし、
一致しないものは治りにくいとする見方もあります。
神気、五色の他に身体各部の状態、
姿勢、舌、目など
観察すべきことは多いですが、
何経の変動なのかと関連させて
望診することが必要です。