5月3日「日本不妊カウンセリング学会」が日本教育会館で開催されました。
10時から17時まで、丸1日かけての密度の濃い学会でした。
医師・胚培養士・看護師・保健師などの参加が多く、
女性率推定85%だった。なのでか雰囲気が医療学会にしてはとても柔らかい。
お互いを「~先生」ではなく「~さん」で呼び合っていたのも好感が持てました。。
500名近い参加者の中、鍼灸師の参加はまだ少なそうな印象でした。
そして、
ここはなんか来たことのあるビルだと思ったら、
フードシェアをする「未来食堂」がありました。
以前に本を読み一度美味しいランチを食べた場所でした。
さて日本の少子化問題はどんどん深刻化していますね。
今、日本では男性の28%、女性の18%が生涯未婚(コロナ下でさらに激減)となっています。
そして晩婚化により、出生率は下がり続けています。
一方、体外受精で生まれる子供も14人に1人と増加していて、
いずれ10人に1人になるという予測もあります。
そんな中、
昨年からは不妊治療の保険適用もいよいよ始まりました。
今回の「不妊治療保険適用後の変化」の報告では、
若い世代で不妊治療をする人が増加したこと、
昨年の採卵件数の77%が保険適用となったことが発表されて、効果があったことがわかりました。
また逆に
病院での待ち時間の増加、どこまで使えるかが分かりずらいの問題も指摘されていました。
まだ始まったばかりで混乱もあると思いますが、画期的なことだと思います。
その理由は
保険というのは病気にしか適用されなかったものだが、
今回からは原因不明の不妊にも保険適用となりました。
もしかしたら、今後予防医学への保険適用という可能性もあるかも知れません。
興味深い報告では、「凍結胚を破棄できない患者さんに立ち会いのセレモニーをして喜ばれた」
などもあり、不妊治療への寄り添ったカウンセリングの重要さを考えさせられた。
今回は大会長が培養士さんだったこともあり、その報告も多かったです。
培養液・タイムラプス画像や動画など技術の進歩のこともありました。
最後に協調されていたのは
医師から患者さんへの説明だけでなく、培養士からの患者さんへの説明も必要となっているようです。モノではなく、命そのものを扱う仕事としているものとしての自覚と責任を持つ重要性でした。
大会テーマは「変わりゆくARTに(今)求められていること」でしたが、
その中には、「しっかりと寄り添う意識」があるような気がしました。
それは、まさに鍼灸師として不妊治療に関わる上で、
同じように、もっとも大事なことであると実感しました。
最近では培養士さんを主人公とした漫画も「培養士ミズイロ」(ビックスピリッツ連鎖)もあります。その漫画家からの生の声のスピーチもあり、それもとても良かったです。
技術を向上させる共に
「寄り添う治療とは何か?」を
いつも意識していこうと思いました。
須藤 隆昭
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