先月、何気に立ち寄ったアクセサリーショップでブローチを買いました。
実際にそのブローチを作った作家さんがいらして声をかけて下さいました。
真鍮で作られたブローチでしたので、
真鍮の取り扱いや特性について詳しく教えて下さいました。
真鍮は銅と亜鉛の合金で、
身近なものに五円硬貨がありますが、
空気に触れているだけで酸化が起こり黒っぽくなってしまいますよね。
また、金管楽器も真鍮で作られていますので、「ブラス(真鍮)バンド」ということも思い出しました。
経年変色はそれはそれで革製品のように、
アンティーク、ヴィンテージ感を楽しめることもできます。
しかし、そもそも汗や湿気などの水分に弱いのでカビも生えやすい性質でもあります。
アクセサリーとして使う場合は、クロスで拭いたり、クリーニングすると変色や劣化を防ぐそうです。
酸化防止加工された袋をつけてくれました。
作家さんは、なんだか自分の子供を送り出すかのようにブローチを丁寧に包んでくれました。
作家さんのためにも大事に長く使いたいと思います。
そこでふと、今年入ってから真鍮のアクセサリーをこれで3つ買っていたことに気づきました!
私にとってそれは、同じような物を買って後悔することではなく、とても嬉しい現象なのです!
遡ること10〜20代の頃は特に、自分に似合うものもわからず、流行にも流されやすく、好奇心旺盛、物欲旺盛でした。
ですので、様々なテイストのものが雑多に集まりますので、
コーディネートが中途半端で決まらないのです。
これを着るには今度はあれが欲しいと実際また買ってもすぐに飽きたり、使いこなすこともできない自分にほとほと嫌気がさしていました。
自分のスタイルを確立している人、
似合うもの、好きなものを熟知している人、
物を大事に長く使っている人
がとても眩しく、憧れでした。
それが今では
歳を取って落ち着いた、
新しいものに目を向けなくなった、
似合う物が狭まった
という側面もあるのかもしれませんが、
キョロキョロと目が泳がなくなったことに
自分軸ができて成長を確かめられる気がして最近はなんだか嬉しいことなのです。
しかしそれも、若いときの本能の赴くままの行動の故の結果なのかもしれません。
無駄や失敗に思えることも、いつ、どんなことに変化するかはわからないものですね。
過去の若い時分の失敗が未来の自分にとっての何かの種になっていると思い、温かく見守ってやりたい気持ちになります。
真鍮も大事に扱って、変色も楽しみたいです。
高橋千香子
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