ひとつの精油の中には、
数百もの芳香成分が含まれているのですが、
その中で希少であるものが
「ミズメザクラ」の精油です。
成分中99パーセントが
「サルチル酸メチル」
という成分で占められています!
「サルチル酸メチル」は、
湿布薬の主成分として使われていますので、
「ミズメザクラ」の精油は、
まさに湿布薬と同じ匂いがして、
その刺激は、市販の湿布薬より強いと言われています。
それだけに、昔からきこりが木の伐採に疲れると、
「ミズメザクラ」の樹皮を肩に貼っていたそうです。
木そのものから「サルチル酸メチル」の匂いが漂っているのでしょうね。
「ミズメザクラ」は、
サクラという名前がついてはいますが、
サクラとは全く種類が別であるカバ科の木です。
サクラの樹皮に似ていることから水目桜とつけられました。
日本人はサクラが好きですからね。
木材としては堅くて重厚、曲がりのない木目であるので、臼や杵、家具の材料として使われます。
それだけの匂いを発するのですから
外敵を一切寄せ付けず、身をしっかり守ることとなり、
堅くて丈夫な木に成長するのかもしれません。
傷つけられたとしても、その湿布薬成分で
傷はすぐに修復しそうですよね。
只今実施中の
「和精油はり&アロマトリートメント」
キャンペーンの5種類の精油の中のひとつに「ミズメザクラ」のブレンド精油があります。
他の精油もブレンドされているので、
「サルチル酸メチル」の香りは穏やかになってはいますが、
やはり嗅いでみると、残念ながら
湿布を思い出さない人はまずいないだろうと思われる香りです。
5種類の精油の中からなかなか選ばれることがない精油かもしれません。
しかし希少な精油ですし、
天然の湿布薬成分ですからね!
これを全身に塗布してトリートメントをすると
いったいどんな変化があるのか
私個人的にはとても興味があります!
(匂いや皮膚の敏感な方、
アスピリン傷害のある方には
禁忌化合物なので避けて下さい)
日本の植物には、意外と知られていない歴史や物語があるものです。
そしてとても親しみやすいエピソードが多いので、
今回の和精油キャンペーンを機に
日本の植物の生態を探ってみたいと思います。
高橋千香子
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