精油は、ひとつひとつが様々に
個性のある香りがしますよね。
さらに精油をブレンドして混ざり合うと
単独で嗅いだときの香りとはまた違う
新しいひとつの香りが生まれたかのように
濃厚な深みが出たり、
全体に丸みが出てまろやかになったり、
個々の香りを引き立て合うかのように
感じることがあります。
そんなときは、
一気に鼻腔を通り抜ける香りに
うっとりとしてしまうものです。
香りの変化も去ることながら、
ブレンドをすると、
精油の成分が混ざり合うことになりますので、
成分の化学変化も起きることになります!
匂いや香りについての分野は、
解明されていない部分が大きいのですが、
精油の成分やはたらきについても
明らかにされていないことが多いのです。
ひとつの精油をとっても、
だいたい数十〜数百の化学成分が含まれているのですが、全てが解明されていません。
それがまた何種類かのブレンドをされたならば、数百以上となり、
さらに成分同士が混ざり合うことで起こる反応の数々は、科学的解析能力をはるかに超えるほどなのだそうです。
成分が混ざり合うことの現象のひとつに
「相乗効果」があります。
足し合う「相加」ではなく、
掛け合わせる「相乗」なので、
単独の効果の和よりも予想を超える効果が
現れることになります。
例えば、
ローマン・カモミールの成分カマズレンと
ラベンダーの成分リナロールが混ざると、
抗炎症効果の相乗が起こり、
強力な抗ウイルス・抗真菌作用が発現します。
反対に「クエンチング効果」という
毒性や刺激などのマイナス面を
相殺して弱める効果もあります。
レモングラスに成分シトラールは、
皮膚刺激を起こすことがありますが、
オレンジなどの柑橘系の成分リモネンが
それを和らげることや
ローズマリーのツーンとする刺激臭を
ペパーミントが抑えるといった効果です。
ブレンドをするとこのような反応が
数知れず起きているということですから、
心身にどのくらいの影響が及んでいるのか
計り知れないことですよね!
しかし、嗅覚でいい香りだと認識したブレンドならば、
きっと心身にも良い影響があると思えるのです!
実際に私は家でも精油を何種類かブレンドして使うことがほとんどです。
例えば、ゼラニウムとペパーミントは、
単独では濃いめの香りなのですが、
このふたつを合わせると、
タイプの違う精油なのですが、
お互いの角が取れたように馴染んで、
さらに香りに複雑さが加味されるので、
私は個人的に好きなブレンドです!
またさらにラベンダーと柑橘系精油を
加えるのが私の好きなブレンドです。
ゼラニウムとペパーミントは、
虫除けにも効果のある精油です!
これからの季節に是非お試し下さい!
嗅覚から届く感覚は、
好き嫌いなどの感情を経て、
身体へとダイレクトに通じるものです。
好きな香りが出来上がったら、
ゆっくりと嗅いで堪能し、身体に精油が染み渡り、癒されていくように想像してみて下さい。
苦手な精油が名脇役になったりもしますので、
香りの「相加・相乗・クエンチング効果」を
嗅覚で感じとってみて下さいね。
高橋千香子
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